名状しがたい日記のようなもの

適当なことを適当に書く感じのあれです(愚痴多め)

私の中から消えていくあなた達へ

こんばんは。

適当に書いていきます。

 

私の中から少しずつ少しずつ、

ゆっくり時間をかけて消えていくあなた達。

私の記憶から薄れゆくあなた達の記憶から、

私が消えるのは一体いつだろう。

一体今、どれくらいの人たちの中に、

どれくらいの濃度で私がいるんだろう。

 

事情があって、殆どの人に何も告げずに、

日中だけどまるで夜逃げの様に家を出た。

仕事を辞めることも、最後の出勤日の、

終業時間になってから数人に伝えただけ。

まあ相談をした人が口が軽かったせいで、

一部予期せぬ人が知っていたけれど。

有給を消化してから、

菓子折りを持って挨拶に行った時、

私の退職をまだ知らない人すらいた。

驚いてくれたその人を見て、

この人達ともっと仲良くなりたかったな、

と心の底から思ったけれど、

会社はブラックを超えて暗黒企業だったし、

プライベートでも色々あったので、

退職は避けられなかった。

 

私が上司のお気に入りでなければ、

あの人達ともっと仲良くなれただろうかと、

今でもたまに考えてしまうくらいには、

私にとって彼らの存在は大きかった。

私は事務だったけれど、

彼らは自分と人の命を運んでいたから、

彼らが帰ってくるだけで嬉しかったし、

帰ってきて元気そうであれば、

それだけで心が救われた。

彼ら全員が当時の私のアイドルだった。

 

だけど時間の流れは残酷で、

私は彼らのことを思い出せなくなっていく。

日に日に記憶が薄れて、

名前も、顔も、声も、歩き方も、

仕草も、笑顔も、どんどんぼやけていく。

 

少し寂しいけれど、仕方がない。

私には事情があるから、

彼らとコンタクトはとれないし、

暗黒企業に戻る気はさらさらないし、

上司がお気に入りアピールするせいで、

彼らとはあまり仲良くなれなかったから、

そもそも連絡先も知らないし。

 

それに私は夜逃げのために、

当時使っていたスマホを解約してしまった。

この間まで使っていたタブレットでは、

片手でも余るほどの数の、

信頼できる人にだけ、

別のアカウントで連絡を取っていた。

このスマホに変えるときに、

さらに整理したので、

私の連絡先はがらがらだ。

 

先月末、テザリングオプションを追加して、

昔使っていたスマホを繋いでみた。

そこには私自らの判断で、

何も告げずに連絡を絶った人たちとの、

私にとっては大切な会話のログがあった。

アカウントを消すのを忘れるほど急いで、

解約をしてしまった。

けれどそのおかげで会話のログが見れた。

なんてことのない会話も、

バカみたいな会話も。

もしかしたらそこに、誰かから何か、

連絡が来てるかもしれないという、

期待とも不安とも言えない感情のまま、

LINEを開いた。

 

当然と言えば当然だけれど、

私のアカウントは消えていて、

全ての会話ログが見れなくなっていた。

時間が経ちすぎてしまったんだ。

悲しいようなほっとしたような、

複雑な気分になった。

 

当然だ。

わかっていたはずだ。

時間が経ちすぎていた。

もっと早く見ていたら?

それとも、解約の時に忘れずに、

アカウントを削除していたら?

 

そんなことを少し?たくさん?

わからないけれど考えてしまった。

 

でも、きっとこれでよかった。

何も見れなくなって、

どんどん私の中のあなた達が薄れていって、

そしていつか私の中から消えていく。

私の中から消えていくあなた達の中からも、

きっと私が薄れて消えていく。

 

いつか、恋しく思わなくなるんだろう。

いつか、憎いと思わなくなるんだろう。

いつか、あの時ああしていれば、

と思わなくなるんだろう。

そしていつか、思い出さなくなるんだろう。

思い出せなくなるのか、

思い出さなくなるのか、

そこに差があるのかはわからないけれど。

 

私の愛するあなたへ。

私は今でもあなたを特別に思っています。

いつか連絡が取れるかも、

いつか会えるかも、

という淡い期待は潰えました。

遠くから会うことのないあなたの、

幸せをいつまでも願っています。

 

私の大好きなあなた達へ。

あなた達のおかげで、

あの暗黒会社に光があって、

そのおかげで頑張れました。

暗黒はそう簡単に照らせないし、

きっとなおらないから、

ボロが出て大変なことになる前に、

皆で足並み揃えて辞めてやって下さい。

あそこよりいい会社がきっとあるはず。

あなた達はとても素敵だから大丈夫。

幸せを願ってます。

 

好きとも憎いとも言えないあなた達へ。

憎いとしか思えなくなる前に離れられて、

本当に良かったと思います。

完全に嫌いになって憎しみだけになると、

悲しいしつらいから。

たまにあなた達のことを思い出します。

本当にいろんなことがあった。

ひどいことも沢山されたけれど、

楽しいことだって嬉しかったことだって、

あったはずなんだよね。

特に音楽だけは、忘れないと思う。

あなた達のおかげでいろんな音楽に触れて、

いろんな音楽が好きになった。

今でもたまに懐かしい曲を聞くよ。

いつか、あなた達のことを完全に忘れたい。

私の知らないところで、

幸せに生きるなり、悲壮な人生を送るなり、

惨めに死ぬなりしてください。

私は自由に生きて、笑顔で死ぬよ。

 

少しずつ少しずつゆっくりと時間をかけて、

でも着実に確実に、

どんどん私の中から消えていくあなた達。

私も早く、あなた達の中から消えたい。

早く消えてしまいたい。

だから早く、忘れてね。

 

では。