名状しがたい日記のようなもの

適当なことを適当に書く感じのあれです(愚痴多め)

根底には薄汚れたもんがある

こんばんは。

適当に書いていきます。

 

同居人が体調を崩した。

彼は背も高いしガタイもいいけれど、

それに見合うくらい頑丈で、

体調を崩したと言いつついつも平気そうにしてる。

いつも貧弱なのは僕の方で、

僕はしょっちゅう体調を崩しては、

だるい、きつい、身体が重い、

ここもあそこも痛い、と言っている。

そんな僕を彼は適度に構い、落ち着かせる。

いつもそんな関係性。

 

その同居人が、体調を崩した。

いくら僕でも一目見れば、ああ、これはがちだな、

と思うくらいには辛そうにしている。

幸にして、僕は今体調が悪くない。

僕は体調が悪いと優しくできないタイプなので、

自分が体調悪いと人の心配なんてできない。

ただ、今は体調が悪くない。

運がいい。

昨日までは最低だったんだけど。

 

だから僕は体調を崩した同居人を気遣い、

僕は彼の食事の世話を焼き、後片付けをして、

彼が寒いと言えば室温に気を使い、

それでも寒いと言えば、

僕は僕の愛用のブランケットを譲る。

ソファベッドに窮屈そうに横たわった彼に、

僕のブランケットをかけてやる。

彼がでかい体をもぞもぞ動かして寝返りをうてば、

僕ははだけたブランケットをかけ直してやる。

その時々に、つらいね、大丈夫だよ、

よくなるからね、何かあったら呼ぶんだよ、と、

僕は彼に声をかける。

 

どうしても、違和感が拭いされない。

僕は基本的に彼に庇護される側で、

彼はデカくて仕事もしてるちゃんとした人間。

多少歪んでるけど。

それを僕が気にかけて、逐一声をかけ、

つらくないか、寒くないか、

痛いところはないかと猫撫で声で甘やかす。

今までこんなことはなかった。

 

戸惑うと同時に、少しの安堵がある。

これくらいのことをしようと思うくらいには、

僕は彼を大切に思っているのだろう。

そのことに安堵と戸惑いを覚える。

僕が、どんな感情に基づくかは置いておいて、

彼を気遣うことができ、

辛そうにしている彼を放置しないこと、

そんな彼に声を荒らげないことに安堵する。

だけど同時に戸惑う。

これでいいんだろうか、と。

具体的に何に対してかはわからない。

けれど戸惑いもある。

 

あとは、少しの恐怖。

彼は僕の大切なエンディングだから。

万一があったら困る。

僕のエンディングがなくなってしまう。

すべての根底にはこれがあるのかもしれない。

自分でも動機が最低だなと思う。

でも僕は、僕のエンディングを、

こんなことでみすみす逃したくはない。

 

だから僕はこまめに彼を窺い、

彼にはサイズの合わない僕のブランケットが、

体からずれてしまっていないか、

寒そうにしていないか、

どこか痛そうにしていないか、確認する。

たまに声をかけて確認する。

大丈夫だよ、よくなるからね、と、

猫撫で声で付け足して。

 

ふふ、なんて薄汚い人間なんだろう。

僕は最低な奴だと前から思っていたけど、

こういう時を含めてことあるごとに、

再度痛感させられるというか。

名前のつけられない関係性の僕らだけど、

案外、わりとお似合いなのかもしれない。

理由もわからず僕に執着する彼と、

あくまでも利己的で薄汚れた僕。

うん、悪くないかもね。

 

このまま僕の体調が崩れなければ、

僕は彼の体調が落ち着くまで、

同じような調子で彼の世話を焼くんだろうと思う。

そんな感じでした。

では。